2017年2月27日・28日の2日間にわたり、第2回「賢人達人会」総会が開催された。2015年6月にワシントンで開催した第1回に引き続き、今回は初めて本拠地である日本の東京で開催されたものである。
「賢人達人会」は、本会の「アフリカ遺児高等教育支援100年構想」プロジェクトを支えるいわば知恵袋であり、応援団である。世界各国から、その国を代表する知性と見識の持ち主や国民的スターに就任いただいている。今回の総会には、世界19か国から35名もの「賢人達人会」メンバーが参加くださった。

1.「レセプション・ディナー」2月27日(月)

総会の前夜に、総会会場と同じホテル・ニューオータニ東京において、第2回総会の開催を祝い、レセプション・ディナーが催された。
当日は内閣総理大臣安倍晋三夫人安倍昭恵様もかけつけてスピーチをしてくださり、奨学生代表、学生募金事務局代表、留学生代表の紹介に続き、3人の賢人達人会メンバー、有馬朗人氏(元文部大臣・元東大総長)、安西祐一郎氏(日本学術振興会理事長・前慶大塾長)、ジョン・ケアード氏(トニー賞2回受賞の舞台演出家)が挨拶をした。また、本会理事の明石康氏(元国連事務次官)が乾杯の音頭をとった。
フリーアナウンサー馬場典子さんによる司会のもと、やはり賢人達人会メンバーである4人の国際的アーティスト、クンバ・ガウロ氏(セネガル)、ケコ・ユンゲ氏(チリ)、ルチョ・ケケサーナ氏(ペルー)、イボンヌ・チャカチャカ・ミンガ氏(南アフリカ)による素晴らしい歌や演奏が披露されて大変盛り上がり、和やかな会となった。

2.「総会」2月28日(火)



ルイ・シュバイツァー賢人達人会議長による開会宣言、玉井義臣あしなが育英会会長のオープニング・スピーチで幕を開けた総会は、岡崎祐吉本会理事による「100年構想の進捗報告と中長期プラン」、富永典子賢人達人会事務局長による「賢人達人によるサポートの具体例」の2つのプレゼンテーションの後、シュバイツァー議長の進行により「卒業後の100年構想生が帰国しやすい環境づくりとは」「100年構想を財政的に持続可能にするには」という2つのテーマについて、大変活発なディスカッションが繰り広げられた。
最後にシュバイツァー議長は「多種多様なご提案がありましたが、いずれもグローバルな、しかも非常に役に立つ有効なアドバイスばかりだったと思います。感謝申し上げます。玉井会長のオープニング・スピーチ中にあり、多くの賢人達人会メンバーも口にした『アフリカの未来を拓くことは、世界を救うことになる』という言葉を一つの結論としたい。今後は、常に継続的にあしながの進捗を、その課題だけでなく成功の道のりも見守っていきたい。皆様方からの継続的なご支援をぜひお願いします」と結び、玉井会長は「私は50年間、ただひたすら愚直にやってきたが、今日、私は100年ぐらい生きた分の知恵を授かりました。皆様の貴重な意見を噛みしめ、残りの人生でもっと大きい、もっと子供のためになるものを作っていきたいと思います。どうもありがとうございました。」と述べた。

3.「昼食会」 2月28日(火)

今回の総会のテーマの一つは、「賢人達人の老壮の知恵と若者のパワーの融合」である。総会では、このテーマについて本会職員のヘンリー・ベイカー(英国出身)によるプレゼンテーションがあったが、昼食会でも上記をテーマに賢人達人会メンバーと100年構想をサポートする若いあしながメンバー(Ashinaga Youth)とが親しく語り合う交流の場を持った。
また、昼食会では100年構想生であるナジュマ(Najma Mohammed Abdi Hassan)さん(立命館大学1年生)による感動的なスピーチがあり、最後は元内閣官房長官である本会藤村修副会長の「本日の総会で繰り広げられた討論は国会でもなかなか見られないほど積極的で活気に満ちたものであり、感動しました」との言葉で締めくくられた。

4.「心塾ツアー」 2月28日(火)

総会最後のイベントとして、本会の百草心塾・レインボーハウスにおいて、佐藤弘康塾頭をはじめとする心塾職員と学生たち主導による「心塾ツアー」が開催された。
最初に、学生に向けて賢人達人会メンバーのシーナ・アイエンガー教授(コロンビア大学・ビジネススクール)によるレクチャー「選択の科学」が行われ、人生における様々な選択について、いろいろな角度から分析した興味深い内容に、学生たちは熱心に聞き入っていた。
続いて工藤長彦事務局長による「心塾とは何か」の説明の後、賢人達人会メンバーと学生たちが数名ずつの10のグループに分かれ、「志」をテーマに膝をつきあわせてのグループディスカッションが繰り広げられた。その後、賢人達人会メンバーによる心塾とあしながレインボーハウスの見学会が行われた。
心塾の学生たちによる手作りの温かいおもてなしに賢人達人会メンバーも顔をほころばせ、緊張感みなぎる総会とは一転した和やかな空気の中、ここでもやはり「老壮の知恵と若い力の融合」が繰り広げられていた。

以上4つのイベントが成功裏に終了し、賢人達人会メンバーの方々は無事に帰国の途に就いた。この総会を機に、これまで本会が進めてきた「100年構想」プロジェクトは確実に一段、大きなステップを上がることができたように思う。今後、この総会で得た成果を着実に生かし、本プロジェクトを大きく実らせていくことが本会に課せられた課題である。総会の結論とされた『アフリカの未来を拓くことは、世界を救う』という言葉を胸に、一層気を引き締めて頑張っていきたい。